鏡の前で立ち止まれるようになった
鏡を見るのが、少し嫌いだった。
顔全体を見ると、気になるところばかりに目がいった。目が小さい。頬が丸い。肌が荒れている。それを確認するたびに、少し気持ちが下がった。
必要最低限しか鏡を見なかった。メイクのときも、最小限だけ見て終わらせた。
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鏡が怖い理由
鏡を見るのが怖い人は、鏡の中に「ダメな自分」を見ることを恐れている。
気になる部分を見たくない。理想と違う顔を確認したくない。比較の基準となる「きれいな人」の顔が頭にあって、それとの差を突きつけられるのが、怖い。
だから目を逸らす。必要なときだけ、素早く確認して終わらせる。
でもその「素早く見て終わらせる」という動作が、自分の顔を「見たくないもの」として扱い続けることになる。
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外見の自己受容と内側の自己受容
外見を受け入れることと、内側の自己を受け入れることは、同じ構造をしている。
内側の自己受容は「今の自分の状態を、そのまま見ること」だ。良いところだけを見るのでも、悪いところだけを見るのでもなく、ただ「これが今の私だ」と見る。
外見の自己受容も同じだ。
気になる部分があっても、いいところもあって、全部を含めた顔が「今の私の顔だ」と見ること。完璧じゃないけど、これが今の私だと認めること。
自分の顔を「見たくないもの」から「今の私の顔」に変える。それが外見の自己受容だ。
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鏡に映るのは、敵じゃない
鏡の中の自分は、批評する対象じゃない。
今日ここまで生きてきた、今の私の顔だ。昨日も、先週も、去年も、この顔と一緒に過ごしてきた。
好きな部分も、気になる部分も、全部を含めてこの顔が「私だ」と思えたとき、鏡の前に少し長く立てるようになる。
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今日、鏡を30秒だけ見る
今日、鏡の前に30秒だけ立ってみてほしい。
気になるところに目がいっても、そこで終わらせない。そのまま、顔全体をもう少し見る。「これが今の私の顔だ」と、ただ見る。評価しなくていい。ただ、見る。
その30秒が、「見ていい」という小さな許可になる。
鏡の中の自分は、あなたが思うほど悪くない。今日、もう少しだけ、長く見てみてほしい。