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マインドセット STEP3

「悪くないな」は、美しさの始まりだった

「悪くないな」は、美しさの始まりだった

「悪くないな」。

自分について、そう思えた瞬間のことを、覚えているだろうか。鏡の前でも、着替えたあとでも、ふと撮った写真でもいい。「きれい」とまでは言えない。「かわいい」なんて、恥ずかしくて口にできない。でも、なんとなく、「今日の私、悪くないな」。その、ぼんやりとした、控えめな肯定。

多くの人が、この「悪くないな」を、軽く扱いすぎている。「きれい」に届いていない、中途半端な感想。もっと上を目指さなきゃいけない、通過点にもならない小さな声。そう思って、すぐに通り過ぎてしまう。

でも、PRIELLEは、この「悪くないな」を、いちばん大切にしている。なぜなら、美しさは、まさにここから始まるからだ。


「きれい」を目指すと、いつまでも足りない

多くのメディアは、「きれいになろう」「もっと自分を磨こう」と言う。一見、前向きで、優しい言葉に聞こえる。でも、この言葉には、静かな毒が仕込まれている。

「きれいになろう」は、裏を返せば「今のあなたは、まだきれいじゃない」というメッセージだ。「もっと磨こう」は、「今のままでは足りない」という前提の上に立っている。だから、この言葉に従って走り出すと、あなたはゴールに永遠にたどり着けない。上には上がいる。理想はどんどん遠ざかる。「きれい」の基準は、努力すればするほど、こちらの手の届かないところへ逃げていく。

「きれい」を採点基準にしているかぎり、あなたはいつも「まだ足りない自分」でいるしかない。これが、足し算のゲームのからくりだ。頑張っても頑張っても、満点が来ない。そういうふうに、できている。

そんなゲームの中では、「悪くないな」は敗北のように感じられる。「きれい」に届かなかった、妥協の言葉。だから、素直に喜べない。「悪くないなんて、そんな低いところで満足しちゃダメ」と、自分で自分の小さな肯定を、踏みつぶしてしまう。


「悪くないな」は、採点表の外にある

でも、よく見てほしい。「悪くないな」は、「きれい」の下位互換ではない。まったく別の場所から生まれた言葉だ。

「きれい」も「かわいい」も、採点表の上にある言葉だ。基準があって、それに照らして点数をつけている。90点だから「きれい」、70点だから「まあまあ」。他人の目、理想像、SNSの誰か。何かと比べて、はじめて成り立つ。

一方で「悪くないな」は、比べていない。誰とも、何とも。ただ、今、目の前にいる自分を見て、「うん、これでいい」と、静かに頷いているだけだ。「悪くないな」は、採点をやめた人だけが言える言葉なのだ。だからこれは、低い点数ではない。そもそも、点数の世界の外にある。

PRIELLEには、こういう言葉がある。「自分が好きな自分」は、理想の自分ではなく、今の自分の延長線上にいる、少しだけ機嫌のいい自分のことだ、と。この「少しだけ機嫌のいい自分」こそが、「悪くないな」と思えている自分にほかならない。劇的な変身ではなく、朝、鏡を見て「悪くないな」と思える程度の変化。それでいい。いや、それがいい。


低いハードルだから、毎日越えられる

「悪くないな」の、いちばんの強みは、ハードルの低さだ。

「きれいでいよう」は、しんどい。毎日は続かない。体調の悪い日も、忙しい日も、生理前の日もある。そのすべてで「きれい」を維持しようとすれば、どこかで必ず息切れする。そして、越えられなかった日に、「やっぱり私はダメだ」と、自己否定が上塗りされる。高いハードルは、越えられない日を作り、越えられない日は、自分を嫌う理由になる。

でも、「悪くないな」なら、越えられる。すっぴんでも、寝不足でも、部屋着でも、「まあ、悪くないな」とは思える。ハードルが低いから、ほとんど毎日、クリアできる。そして、毎日クリアできる小さな肯定の積み重ねが、やがて「これが私だ」という、静かで揺るがない土台になっていく。

高い理想を一度も越えられないより、低いハードルを毎日越えるほうが、ずっと遠くまで行ける。自己肯定感は、大きな成功で一気に上がるものではなく、小さな「悪くないな」を、来る日も来る日も拾っていくことで、少しずつ育つものだからだ。

そして、面白いのは、ここからだ。「悪くないな」を毎日拾っていると、あるとき、その言葉が、少しずつ変わっていく。「悪くないな」が、いつのまにか「これでいいな」になる。否定形の肯定(悪く・ない)から、肯定形の肯定(これで・いい)へ。無理に格上げしたわけではない。ただ、小さな肯定を積み重ねているうちに、土台が厚くなって、言葉のほうが、自然に前向きになっていく。

これは、「きれい」を目指して駆け上がるのとは、まったく違う道のりだ。上へ、上へと背伸びするのではなく、足もとに落ちている「悪くないな」を、ひとつずつ拾って、ポケットに入れていく。気づけば、ポケットはいっぱいになっている。「これでいい」と言えるだけの、確かな重みが、そこにある。急がなくていい。今は「悪くないな」で、十分だ。その控えめな一言が、いちばん確かな出発点になる。

だから、あなたの中に「悪くないな」が芽生えたら、それを軽く見ないでほしい。それは妥協でも、通過点でもない。あなたの美しさの、まぎれもない始まりだ。


「調子に乗るな」という、内なる声

けれど、多くの人には、「悪くないな」が芽生えた瞬間に、それを踏みつぶす癖がある。「悪くないな」と思った直後に、「いや、調子に乗るな」「自惚れちゃだめ」と、もう一人の自分が、慌てて訂正を入れる。せっかくの小さな肯定が、生まれた瞬間に、なかったことにされる。

この訂正の声を、私たちは、謙虚さだと思い込んでいる。自分を高く見積もらないこと。それが、いい態度だと教わってきた。でも、よく考えてみてほしい。「悪くないな」は、自惚れですらない。「最高だ」でも「誰より美しい」でもない。ただ、「まあ、悪くない」と、控えめに頷いているだけだ。その、限りなく低い肯定さえ許さないのは、謙虚さではなく、自分に対する、ただの厳しさだ。

そして、この厳しさは、あなたを守ってくれない。「調子に乗るな」と自分を戒めるたびに、あなたは、自分の機嫌を、自分で下げている。小さな「悪くないな」を摘み取るたびに、纏いかけた空気を、自分でほどいてしまう。誰にも褒められていないうちから、自分だけは、自分を減点し続ける。それでは、いつまでたっても、土台は育たない。

もし、これを読んでいるあなたの中にも、あの「調子に乗るな」の声があるなら。今日から、その声に、一言だけ返してみてほしい。「べつに、調子に乗ってないよ。ただ、悪くないなって思っただけ」。それで、十分だ。小さな肯定を、訂正なしで、そのまま置いておく。その練習が、あなたの美しさを、静かに育てていく。


✦ ✦ ✦

今日、一度でも「悪くないな」と思えた瞬間があったら、それを、なかったことにしないでほしい。

私たちは、自分を褒める言葉には慎重なくせに、「悪くないな」くらいの控えめな肯定さえ、「調子に乗るな」と取り消してしまう癖がある。でも、その小さな声を取り消すたびに、あなたは、自分の美しさの芽を、自分で摘んでいる。

だから、今日から、「悪くないな」を、そっと拾っておく。心の中で、「うん、悪くないな」ともう一度だけ、繰り返す。それ以上、上を目指さなくていい。「きれい」に格上げしようとしなくていい。「悪くないな」のまま、そこに置いておく。

「悪くないな」を、毎日ひとつ拾えるようになったとき、あなたはもう、美しさの入り口に立っている。

明日のあなたは、どんな瞬間に、「悪くないな」とつぶやくだろう。その小さな声を、今度はちゃんと、聞き逃さないでいてほしい。

PRIELLE編集部

PRIELLE編集部

PRIELLE 編集

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