昨日より少しだけ自分を認めるためのこと
「自己受容」という言葉を聞くたびに、なんとなく大きいことのように感じる。
「今の自分をそのまま認める」
——言葉にすると簡単そうだ。でも実際にやろうとすると、何をすればいいかわからない。「認める」とは、どういう状態のことなのか。
特別な何かが起きて、急に自分を好きになる瞬間が来る——そんなイメージがあるかもしれない。でも自己受容は、そういうものじゃない。
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自己受容は、一度じゃ終わらない
自己受容は、一度の決断じゃない。
「私はこれでいい」と決めた日があったとして、翌日には揺れることがある。
誰かに何か言われて、また自分を疑う。
SNSを見て、また比べてしまう。
失敗して、また責める。
それは自己受容が足りないんじゃない。自己受容は、そういうものだ。
一度決まって終わりじゃなく、毎日少しずつ、繰り返して積み重ねていくものだ。揺れても、また戻る。その往復が、自己受容だ。
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「認める」とはどういうことか
「自分を認める」と言うと、「自分の良いところを見つける」だと思われることが多い。
でも認めることは、良いところを探すことじゃない。
今日の自分の状態を、そのまま見ることだ。
疲れていたなら「疲れていた」と認める。
うまくできなかったなら「うまくできなかった」と認める。
嫌なことがあったなら「嫌だった」と認める。
良かったことがあったなら「良かった」と認める。
全部を「良かった」に変換しようとしない。でも全部を「ダメだった」とも決めない。ただ、あったことを、あったとして見る。
それが認めることだ。
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毎日の小さな選択
自己受容を育てる方法は、特別なことじゃない。
毎日の中の、小さな選択が積み重なる。
「でも」を一回飲み込んで「ありがとう」と言う。
「なんか」を抜いて「私でよければ」と言う。
食べたいものを「どっちでもいい」ではなく「こっちがいい」と選ぶ。
疲れたときに「疲れた」と認める。
一つひとつは、ほんの小さなことだ。でもその小さな選択が、「私はこれでいい」という感覚の地盤になっていく。
自己受容は、一度の決断ではなく、毎日の小さな選択で育つ。
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今日、一つだけ
今日の自分に、一つだけ「これでよかった」を言ってみてほしい。
何でもいい。「今日は早く起きられた」「ちゃんとごはんを食べた」「疲れたけど帰ってきた」
——それだけでいい。
大きな自己評価は、しなくていい。「今日の私はすごかった」じゃなくていい。ただ「今日も一日、これでよかった」と、今日の自分に言う。
昨日より少しだけ認める、を毎日繰り返す。それが積み重なった先に、「これでいい」という感覚が、静かに根を張っている。
今夜寝る前に、今日の自分に「これでよかった」を一つだけ言ってみてほしい。小さくていい。それで十分だ。