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ビューティー STEP3

下着を自分のために選び直した日

下着を自分のために選び直した日

下着を最後に買い替えたのはいつだろう。

引き出しを開けると、くたびれたベージュが並んでいる。ゴムが伸びかけているものもある。色褪せたものもある。買ったときのことすら覚えていない。たぶん「3枚セットで安かったから」とか「サイズが合えばなんでもいい」で選んだものだ。

誰に見せるわけでもないし。

その「誰に見せるわけでもないし」が、実はずっと自分に向けられた言葉だったと気づいたのは、最近のことだ。

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下着は、最も「自分のためだけ」に存在する持ち物だ。

服は人に見られる。靴も見られる。鞄もアクセサリーも、外の世界に向かっている。でも下着だけは、基本的に自分しか知らない。

だからこそ、下着の選び方にはその人の「自分への扱い方」が最もはっきり表れる。

「誰も見ないから何でもいい」——これは、自分という唯一の観客を無視しているということだ。外向きには丁寧に装っているのに、内側は「何でもいい」で済ませている。それは、自分よりも他人の目の方が大事だと、無意識に宣言しているのと同じだ。

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ある日、一枚だけ、自分のために下着を選んでみた。

高いものである必要はなかった。ただ、「色」を選んだ。いつものベージュではなく、くすんだピンク。「形」を選んだ。一番安いものではなく、着けたときに少しだけ気分が上がるもの。

それを翌朝身につけて、服を着た。

外からは何も変わっていない。誰にも気づかれない。でも、自分だけが知っている。今日の自分は、昨日の自分より少し丁寧に扱われている、と。

その感覚が、思いのほか一日を変えた。

背筋がほんの少し伸びる。

歩き方がほんの少し変わる。

鏡の前を通り過ぎるとき、ちらっと自分を見る。

——大げさに聞こえるかもしれないが、「自分だけが知っている丁寧さ」は、外向きの丁寧さよりもずっと深く、自分に届く。

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全部を買い替える必要はない。

一枚だけでいい。今度下着売り場に行ったとき、「安いから」ではなく「好きだから」で一枚だけ選んでみてほしい。

色でもいい。素材でもいい。デザインでもいい。何か一つ、自分の「好き」が入った一枚を。

その一枚を身につけた朝、きっと気づく。

誰にも見えない場所を丁寧にすると、自分の中の何かが静かに整う。上品さとは、外側の装いではなく、こういう場所から始まるのだと。

——その下着を身につけた朝、鏡の前で少しだけ笑えたら、それはもう、自分を丁寧に扱い始めた証拠だ。

PRIELLE編集部

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PRIELLE 編集

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