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「安いから」で選ぶのを、やめてみた

「安いから」で選ぶのを、やめてみた

買い物の基準は、ずっと「安いから」だった。

服を選ぶときも、化粧品を選ぶときも、雑貨を選ぶときも、まず値段を見る。少しでも安いものを見つけたら、「これでいいか」とカゴに入れる。本当に欲しいものより、安く済むほうを選んできた。

そういう買い方が、悪いとは思わなかった。むしろ「賢い」とすら思っていた。お金は大切だし、無駄遣いは避けたい。プチプラで上手にやりくりするのが、現代的な大人の知恵だと信じていた。

ある日、特に欲しいものがあったわけじゃないのに、SHEINで5つほど服を買った。届いたとき、どれもなんとなく着る気がしなくて、結局クローゼットの奥に押し込んだ。「安かったから、まあいいか」で済ませた。

そのとき、ふと思った。安いから買ったものは、安いから雑に扱ってもいい、ということになっている


「安いから」は、選んでいないのと同じ

「安いから」で選ぶとき、あなたは何を判断基準にしているだろうか。

それは、値段だ。自分の好きかどうかでも、本当に必要かどうかでも、長く使えるかどうかでもない。ただ、財布へのダメージが少ないという、それだけの理由でカゴに入れている。

これは、選んでいるようで、選んでいない。「安い」という外的な基準に、自分の判断を委ねているだけだ。

そして、安く買ったものは、扱いも雑になる。「これ、500円だったし」「失敗してもいいや」。そういう前提でやってきたものは、自然と粗末に扱われる。クローゼットの奥にしまわれたまま忘れられたり、すぐに飽きて捨てられたり。

雑に選んだものは、雑に扱われる。これは、ものとの関係だけの話じゃない。「安いから」で選び続けることは、「自分には、これくらいで十分」と、自分自身を低く扱っていることでもある。

本当に欲しいものを、ちゃんと選んで、大切に扱う。その経験を、あなたは長いこと、自分にあげていない。


「これがいい」で選んだものは、自分を変える

試しに一度、「安いから」を脇に置いて、「これがいい」で選んでみてほしい。

少しだけ高くてもいい。本当に好きな色、本当にときめいた形、本当に使いやすそうな機能。値段じゃなく、自分の中の「いいな」で選ぶ。

すると、不思議なことが起こる。「これがいい」で選んだものは、自然と大切に扱える。雑に置かない。すぐに飽きない。手に取るたびに「いいな」と思える。長く使う。

これは、もの自体が変わったわけじゃない。あなたの、ものへの態度が変わっただけだ。そしてその態度の変化は、もの以外のところにも、静かに広がっていく。

「これがいい」で選んだ服を着ている日は、姿勢が少しよくなる。「これがいい」で選んだバッグを持っている日は、足取りが少し軽くなる。自分が本当に好きなものに囲まれている人は、自分自身も、ちゃんと扱われているという感覚を持つ。

だから、買い物は、ただの消費じゃない。「私は、どう扱われたい人間か」を、毎回小さく決めている行為だ。「安いから」で選び続けるか、「これがいい」で選ぶか。その違いが、長い時間をかけて、あなたの纏う空気を作っていく。


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次に何かを買おうとしたとき。値段を見る前に、一度だけ、自分に聞いてみる。

「これは、本当に好きだろうか?」「これは、本当に欲しいだろうか?」

もし答えが「好き」でも「欲しい」でもなく、「安いから」だけだったら、一度カゴから戻してみる。

そして、本当に好きなものを、一つだけ選んでみる。

少し高くてもいい。たくさん買えなくてもいい。「これがいい」で選んだ一つを、丁寧に持ち帰って、丁寧に使う。

その一つは、たぶん長く、あなたのそばにいてくれる。そして、それを大切に扱うたびに、あなたは自分にも、こう言っている。「私は、これくらいのものを持っていい人間だ」。

選び方が変われば、扱われ方が変わる。扱われ方が変われば、纏う空気が変わる。その出発点は、いつも、たった一つの買い物の中にある。

PRIELLE編集部

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