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自分のために積み立てを始めた、その後ろめたさのこと

 自分のために積み立てを始めた、その後ろめたさのこと

毎月、なんとなく2〜3万円を貯金に回していた。

「何かあったときのため」「老後のため」「漠然とした不安のため」。目的は曖昧だった。ただ、口座に少しずつ増えていく数字を見るだけ。それでも、増えないよりはマシだと思っていた。

ある日、自分のためだけの積み立てを、始めることにした。「いつか、行きたい場所に行く」「いつか、欲しかった服を買う」「いつか、自分にちゃんとしたものをあげる」。そういう、漠然とした未来の自分のための、別口座。

口座を作って、毎月の引き落としを設定した日、なぜか、小さな後ろめたさが湧いた。

「こんなに自分のことばっかり、いいのかな」。

その瞬間、はっと気づいた。私は、自分のためにお金を使うことすら、後ろめたく感じる人間だったんだ


自分にお金を使うことへの罪悪感

自分のためにお金を使うとき、湧いてくる感情がある。

罪悪感。後ろめたさ。「贅沢かな」という気持ち。

人にプレゼントをするときは、感じない。家族のために使うときも、迷わない。でも、自分のためになると、急にためらう。「もっと大切なことに使うべきじゃないか」「こんなに自分のためにいいのか」と、ブレーキがかかる。

これは、よく考えると、おかしなことだ。あなたのお金は、あなたが働いて得たものだ。誰かに咎められる筋合いはない。それなのに、なぜか、自分に使うときだけ、後ろめたさが湧く。

その後ろめたさの正体は、こんな感覚だ。「私は、自分のためにお金を使っていい存在じゃない」

家族のため、誰かのため。「自分以外の誰か」のためなら、堂々と使える。でも、自分のためになると、価値を感じない。自分は、お金を使う対象としてふさわしくない、と無意識に思っている。

これは、おごってもらうとき「いいです」と言ってしまうあなたや、デパコスを「私が買うものじゃない」と遠ざけるあなたと、同じ根を持っている。自分を、何かを受け取るに値する存在として、見ていない


「未来の自分への贈り物」という発想

積み立てを「未来の自分への贈り物」と捉えたら、何が変わるだろうか。

それは、お金の使い方の発想を、根本から変える。

「もしものために貯める」のは、防衛だ。怖いから貯める、不安だから貯める。マインドが「足りない」「リスクがある」に向いている。

でも、「未来の自分への贈り物のために積み立てる」のは、ポジティブな投資だ。「いつか、こんなことをしてあげたい」「いつか、こんなものを買ってあげたい」。マインドが「あげる」「満たす」に向いている。

同じお金を貯めるのでも、向かう先が全然違う。

そして、未来の自分のために積み立てるとき、あなたは自分に、こんなメッセージを送っている。「未来のあなたは、こんなことをしてもらう価値のある人だよ」。

旅行に行ってあげる。ちゃんとした服を買ってあげる。エステに通わせてあげる。それは、ただの消費じゃない。あなたが、あなた自身に「あなたには、これだけのことをする価値がある」と言い続ける行為だ。

未来の自分への贈り物に、後ろめたさはいらない。それは、あなたが自分を大切に扱っている、いちばん具体的な証だから。


✦ ✦ ✦

漠然と貯金している人は、一度、それを分けてみる。

「もしものため」と「自分への贈り物のため」。後者の口座を、作ってみる。

毎月、少額でいいから、自分のためだけの積み立てを始めてみる。

3,000円でも、5,000円でもいい。金額は問題じゃない。大切なのは、「自分のためにお金を回す」という習慣を作ることだ。

そして、その口座が少しずつ増えていくのを見ながら、自分に問いかけてみてほしい。「未来の私に、何をしてあげたい?」

行きたい場所。欲しかった服。受けてみたいケア。あなたの中の「これを自分にしてあげたい」を、ちゃんと言葉にしてみる。

その問いに答えられる人は、もう、自分を大切にすることを始めている。お金は、その大切さを形にしてくれる、強い味方だ。

PRIELLE編集部

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