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マインドセット STEP3

朝、鏡の中の自分に「おはよう」と言ってみた

朝、鏡の中の自分に「おはよう」と言ってみた

ある朝、洗面台で顔を洗って、タオルで拭いて、鏡を見た。

いつもならすぐに化粧水を手に取る。鏡は「作業台」であって、自分と目を合わせる場所ではなかった。

でもその日は、なんとなく立ち止まった。鏡の中の自分と、目が合った。

ふと口から出た言葉がある。

「おはよう」

誰に言ったのか。自分にだ。

✦ ✦ ✦

自分に声をかける、という行為は、少し恥ずかしく感じるかもしれない。

でも考えてみてほしい。

朝起きて、家族がいれば「おはよう」と言う。

同居人がいれば「おはよう」と言う。

職場に着けば「おはようございます」と言う。

なのに、最も長い時間を共に過ごしている自分には、何も言わない。

朝一番に会う相手は、鏡の中の自分だ。その相手を無視して一日が始まる。毎日、毎朝。

「おはよう」は挨拶であると同時に、「あなたがいることを認めている」という合図でもある。自分にそれを向けないということは、自分の存在を素通りしているということだ。

✦ ✦ ✦

「おはよう」と言い始めて数日経った頃、小さな変化に気づいた。

鏡を見る時間が、ほんの少しだけ長くなった。

以前は鏡を見るのが作業だった。

メイクの確認。

寝癖のチェック。

肌荒れの観察。

全部、「不備がないかの点検」だ。

自分の顔を見るのではなく、自分の欠点を探していた。

でも「おはよう」を言うためには、一瞬でも自分の目を見る必要がある。その一瞬が、点検モードを解除してくれる。欠点を探すのではなく、ただ自分がそこにいることを確認する。

「今日もいるね」

それだけのこと。でもその「いるね」が、自分を認める最も小さな単位だった。

✦ ✦ ✦

もう一つ、思わぬ効果があった。

「おはよう」を言った朝は、自分の扱い方が少しだけ丁寧になる。

スキンケアを雑にしなくなる。

服を適当に選ばなくなる。

朝食をスキップしなくなる。

——大きな変化ではない。でも、朝一番に自分の存在を認めたことで、その後の時間が「この人を丁寧に扱おう」というモードに入るらしい。

声をかけた相手を雑に扱うのは、なんとなく気が引ける。それは他人に対してだけでなく、自分に対しても同じなのだと知った。

✦ ✦ ✦

明日の朝、顔を洗ったあとに、一つだけやってみてほしい。

鏡の中の自分と目を合わせて、「おはよう」と言う。声に出しても、心の中でもいい。

恥ずかしかったら、口パクでもいい。

たった二文字。でもその二文字が、自分に「今日も一日、よろしくね」と伝えている。

自分と仲良くなる方法は、自分に挨拶することから始まるのかもしれない。

PRIELLE編集部

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