「痩せた?」より「機嫌よさそう」と言われた日のこと
体を少しずつ整え始めて、しばらく経った頃。
正直に言えば、心のどこかで期待していた。「痩せた?」と誰かに言われることを。あるいは「なんか綺麗になったね」と。せっかく頑張っているのだから、誰かに気づいてほしかった。
でも、ある日、職場の先輩に言われたのは、まったく別の言葉だった。
「最近、なんか機嫌よさそうだね」
一瞬、きょとんとした。痩せたとも、綺麗になったとも言われなかった。でも、その「機嫌よさそう」という言葉が、不思議と、いちばん嬉しかった。
家に帰って、鏡の前で考えた。たしかに、最近の私は、機嫌がいいかもしれない。体重はそんなに変わっていない。見た目も、劇的には変わっていない。でも、自分の体を気にかけるようになってから、自分の機嫌が、少しよくなっていた。
あなたが本当に欲しかったのは、何だったのか
「痩せた?」と言われたかった、あの気持ちを、少し分解してみよう。
その言葉が欲しいとき、あなたが求めているのは、他人からの承認だ。
「あなたの努力は、ちゃんと見えていますよ」
「あなたは魅力的になりましたよ」
と、外から保証してほしい。自分では自分を認められないから、他人の口を借りて、認めてもらおうとしている。
これは、自然な気持ちだ。誰だって、頑張りを認められたい。でも、ここには落とし穴がある。
他人の評価を軸にすると、他人が気づいてくれなければ、自分の頑張りに意味がなかったことになってしまう。
誰も「痩せた?」と言ってくれなければ、「やっぱり変わってないのかな」と落ち込む。
あなたの満足が、いつも他人の目に握られている状態だ。
体を整えることが、いつのまにか「他人に気づいてもらうため」のものになっていたら、それはもう、他人の物差しのゲームに戻っている。痩せて、綺麗になって、誰かに認められる——それは、PRIELLEが何度も降りようと言ってきた、あの足し算のゲームだ。
「機嫌がいい」は、内側から滲み出る
「機嫌よさそう」という言葉が嬉しかったのは、なぜだろうか。
それは、その言葉が、外見ではなく、あなたの内側の状態を映していたからだ。痩せたかどうかは、努力の「結果」を評価する言葉。でも「機嫌がよさそう」は、あなたの今の「状態」を映す言葉だ。
そして、その状態は、誰かに見せるために作ったものじゃない。自分の体を気にかけて、自分を少し大切にしていたら、内側から自然に滲み出てきたものだ。狙って手に入れたものではなく、自分を満たした結果として、勝手についてきた副産物。
これこそが、PRIELLEの言う「纏う空気」だ。体重が何キロ減ったかではなく、自分との関係が変わったときに、表情が変わり、佇まいが変わり、纏う空気が変わる。それを、人は「機嫌よさそう」「なんか雰囲気変わった」という言葉で感じ取る。
あなたが目指すべきは、「痩せた?」と言われることじゃない。自分で自分の機嫌をよくして、その結果、勝手に纏う空気が変わっていくことだ。前者は他人にコントロールされる満足。後者は、あなた自身が作る満足だ。
✦ ✦ ✦
体を整えるとき、心のどこかで「誰かに気づいてほしい」と思っている自分に気づいたら。
その気持ちを、責めなくていい。ただ、ひとつだけ、自分に問いかけてみてほしい。
「これは、誰かに気づいてもらうためにやっているのか。それとも、自分が自分にいい感じだと思うためにやっているのか」
もし前者なら、少しだけ、軸を自分に戻してみる。痩せたかどうかは、誰かに評価される前に、まず自分が鏡を見て「悪くないな」と思えるかどうか。機嫌がいいかどうかは、誰かに言われる前に、まず自分が「今日、なんか調子いいな」と感じられるかどうか。
その自分基準の満足が積み重なったとき、あなたの纏う空気は、自然と変わっていく。そして、それを誰かが「機嫌よさそうだね」と言ってくれる日が、きっと来る。
でも、その言葉は、おまけだ。本当のごほうびは、あなたが自分で自分の機嫌をとれるようになった、その事実のほうにある。
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